魔道ねこの目線

気になること、面白そうなこと、独断的考察などなど、思いつくままに書いてます ( ̄▽ ̄)

オトメゴコロは、かくも逞しく身もフタもなく‥.

今週のお題「部活動」


フィギュアの宇野昌磨選手を知っていますか?

羽生結弦みたいな派手さはないけれど、今現在、男子フィギュアの世界トップクラスに名を連ねる選手です。

彼はちょっと小柄で、羽生君くらいの背格好が多い今どきの選手の中に混じると、1人だけちっちゃいです。でも私の見たところ、彼はこの1年で10センチは大きくなっていると思いますけどね。

シニアにステップアップしたばかりの昨シーズンは、もっと小さくて、顔もお子ちゃまな印象だったのですが、昨年秋に開幕した今シーズン、1年ぶりに姿をあらわした今年19歳の宇野昌磨は、身長も伸びて、顔つきもはるかに大人っぽくなっていました。

そんな宇野くんを見ていて思い出すのは、私の中学時代の片想いの相手‥.バスケ部のH君です。


H君も宇野くんと同じ成長の遅いタイプでした。じつは私も153センチしかなくて、これでも中学の3年間で15センチ近く伸びたのです。

ようするに、私もH君もチビッ子仲間wだったので、小学生の頃から彼のことはよく知っていました。お互い最前列がずっと定位置だったし、クラスが違っても遠目からでも、整列する時にはイヤでも視界に入りましたからww

アメリカのプロバスケリーグで活躍した、小柄な日本人選手がいましたよね?2メートル級の巨人揃いのメンバーの中で、彼は1人だけ小さくて、日本人だからねと思っていたら、じつは彼は日本人の中でも小柄な部類の選手だったのでした。

身長が高いほうが断然有利なスポーツで、小柄な外国人選手が、全米トップのチームに籍を置くのは、並大抵の努力や実力ではまず無理だと思います。H君もそんな感じ(言いすぎw)でした。

私は部活でバスケットをする彼のカッコイイ姿を見て、それまでは圏外のちびっ子仲間だったはずのH君を好きになったのでした。

H君は文武両道に秀でていて、1年生にして生徒会書記に当選したのですが、彼の選挙ポスターは今でもはっきり覚えています。

白地に墨一色で、真ん中に大きく達筆でH君のフルネーム。右には、生徒会書記候補とクラスが、左には「清き一票をよろしくお願いします」それだけでした。誰の入れ知恵だったのか、中坊のくせに格好つけすぎのシブすぎるセンスでした。

イラストで飾られた色とりどりの他の候補者のポスターが、一気に子供っぽいシロモノと化してしまうほどインパクトがある、習字のお手本みたいなポスターで、無論すべて彼の直筆だという話でした。

立候補は書記ですから、もうこの時点で勝負あったなって感じがしたのを覚えています。

部活の練習試合での彼は、パスを回してゲームを組み立てるいわゆる司令塔タイプの選手で、めったにシュートは打ちませんでした。

大会に出場するようになっても、ここ一番の場面でシュートミスするような彼ではなく、小さな彼が大柄な先輩たちに手荒いやり方で褒められている姿も、生徒会選挙以降は、例のポスターのおかげで、全校生徒の注目の的になりました。

今の私なら、出来過ぎのところがちょい鼻につくタイプのH君ですが、お子ちゃま中学生の私の目には、トーゼン彼は身長さえ高かったら完璧だと映っていました。

そんなわけで、かつてのチビッ子仲間は、先輩からは可愛がられ、同級生には頼りにされて、後輩からも慕われる有名人になってしまいました。告られることもあったようですが、部活の禁止事項にでもなっていたのか、彼はずっとフリーのようでした。

私のほうは、有名人の友達になるよりも、遠巻きに眺めているような内気な乙女でしたから、告白なんか出来るわけがありません。
となると、彼のそばには近づかず、遠目から執拗に、日々観察に徹することになります。


好きな人の前ではろくに口もきけないような乙女でも、オトメゴコロというのは相当にたくましかったりします( ̄3 ̄)

バスケ部は何時ごろ、どこでランニングしているだとか、次の試合はいつで、彼はスタメンかどうか‥.そんな情報は友達経由で逐一はいってきます。追っかけ生活が始まりました。

こんな文具を使っているよと聞けば、同じのを探してきてペア気分を楽しんだり、仲間とふざけていた顔が可愛かったと聞けば、こっそり持ち込んだケータイで盗撮におよぶとか、今ならストーカー路線まっしぐらな行為に該当しそうですが、当時の中学生の生態なんてこんなものでしたよww

人気者の友達や彼女に立候補する度胸はないし、お近づきになるタイミングも難しく、もしもフラれたら‥.と思うと、片想いでも、このまま友達と内輪で勝手に盛り上がってるほうが楽しかったりもします。

結局、中学生の私は、ストーカーもどきの追っかけを満喫しただけで、世の他の中坊たちと同じく、片想いのH君に告白する勇気は最後までもてませんでした‥.。

これも今にして思うことですが、彼は中1で生徒会役員を務めて、それも特技を最大限に活かし、なおかつ縛りや責任はそれほど要求されない書記でしたから、相当に計算高く内申書の評価を考慮した結果だったのかもしれません。本当に頭が良かったんですね。

部活ではキャプテンではなく副キャプテンをつとめて、部活引退後は受験勉強に専念したH君は、難関の進学校に主席入学したらしいと噂で聞きました(頭の良さは認めるけど、こんな出来過ぎ君はあんまり好きになれない今の私w)。


中学を卒業すると、それっきり彼を見かけることはなくなり、思いがけない再会は、大学1年の夏に訪れました。

県外の某有名私大に進学していたはずのH君は、その夏は、地元の海水浴場の駐車場でアルバイトをしていたようでした。

信号待ちの渋滞で、たまたまその前を車で通りかかっただけの私は、初めは彼に気づきませんでした。

そのかわり、駐車場入口でH君と一緒に車両誘導していた相棒のA君のほうを、私は即座に見分けていました。

じつはA君は、H君の親友で、中学時代は大抵2人セットで行動していましたから、私はA君の顔も背格好も、利き腕が左だということまでよく知っていたのです。
加えて、空白の高校の3年間が嘘のように、A君の外見は、どこもまったく変わっていなかったのです。

A君の隣にいる、A君よりも背が高い相棒が、あのH君だと気づくまで、少し時間がかかりました。

だってH君は、A君よりも背が低かったはずなのですから。

手持ち無沙汰の様子の2人が、中学の頃によく見かけた、バスケのシュートフォームの真似をする遊びを始めた時でした。突然、私はA君の隣に立つH君に気づきました。

(彼だ!)
シュートフォームを見ただけで、私は彼が誰だかわかりました。中学3年間のストーカー行為もどきの観察の賜物でした。

私の脳裏に焼き付いた、バスケットボールを追う小柄な少年‥.中学時代のH君と部活の光景が一気に蘇りました。

けれど、そこにいたのは、私が片想いしていたあのH君ではありませんでした。

ひょろりと背の高い、肩幅も広く胸も厚くなって、おまけに顔面にはニキビが花ざかりの知らない青年でした。

身長は高くなっていたけれど、今の彼を完璧だと思う中学生の私はもういませんでした。

むかし片想いしていたバスケ少年と思いがけない再会をしても、私にはH君にかける言葉はなく、黙ってその場を離れました。




あれから随分たった今の私なら、あの場で彼に声をかけていたかもしれません。

にっこり笑って、久しぶりねとキチンと挨拶をして、ふつうに会話もできたかも‥.。

でも、もしもそうしていても、本当に言いたかったことは、今もきっと言えないままでしょう。

彼の顔を見た瞬間から頭に浮かんでいたけれど、あのとき言えなかったその言葉は‥.

プロアクティブしたほうがいいんじゃない?」

オトメゴコロって‥.強いよねd( ̄  ̄)